スーパーカブ 110 26900km到達

全然書けてないけど、スーパーカブ110(JA07)は走行距離26900kmを突破した。

日常の買物から近場の散歩、日帰りから1泊程度のツーリングと大活躍。利点も欠点もあるけど、よい相棒という感じだ。

納車当初からあんまり印象は変ってないけど、ある程度乗ってみてのインプレッションをば散文風に書いてみる。

吊橋とカブ

納車からかれこれ2年9ヶ月位になりますか。

33ヶ月で26900kmなので月平均800km越え。車も毎年2万km位は乗ってるので、走りすぎな気はしなくもなく…

まあこの位距離が伸びているというのは、それだけ気にいってるという証拠。

気にいった所は沢山あるので、思いつくまま書いてみる。

1) ランニングコストが低い

1日辺りだと走行距離は最高で600km強位だと思う。この位走ると食事や休憩時間も考えれば24時間走りっぱなしとかそんな感じ。

大体下道だと30km/h位になっちゃうしね。地方区間で信号が少なくて遅い車にひっかからなければもう少し高いかもしれないけど、まあそんな運がいいことはあんまり期待できないだろう。

頑張れば600km越えも日帰りで可能とはいえ、マットウな感じで走れば1日300〜400km位が穏当な所だろうか。

ガソリン満タンで500円ちょい。満タンで大体200〜240km強走るんで、穏当な走り方ならガソリン代が1000円前後。がんばって走っても1日1500円程度。このランニングコストの安さは昨今の経済事情的にはありがたい。

ぐるっと伊豆半島を一周まわって帰ってきたりしても、ガソリン代は1500円かからない位だ。

燃費でいうと暖かい時期は65km/L近辺。冬場は60km/L強といった所。冬場の方が燃費は悪いけどリッター60kmを下回ることは珍しい。

よくも悪くも高速道路は乗れない。結果、悩まずに高い高速代を払う必要がない。

オイル交換も1L必要ないし、タイヤも1本3000円しなくて買える。

全体的にランニングコストは安め。

あと、Skywave 400に乗っていた時は8万キロ位走ってて一度も倒してないのに、カブはもう数えきれない位倒してる…

それでも、カゴが凹むとかミラーが折れるとかはあっても、致命的な故障はない。大体、当った所は擦れたり傷は付いたりするけど、折れたのはミラー位かな。

全体的に丈夫だ。パーツも安めなんで、その辺も気楽。

ビッグスクーターとかフルカウルとか倒すとか想像すると、眩暈がしてきそう。カブの場合は、ああ〜とか思っても起して大体それで終り。起すのも軽いので簡単。

ま、倒したら精神的なダメージはあるけどね。それも慣れてきた気がする(慣れちゃダメだっ)。

もちろん、ガソリン代とかパーツ代以外でも、軽自動車税とか保険(車の任意保険に付けるファミリーバイク特約等)も安い。

奈良田の終点と愛車

2) 交通の流れに乗れる

スーパーカブ110は原付二種なので、50ccと違って最高速度の制限が普通車と一緒。従って、交通の流れに沿って走っているだけで捕まるという不条理がない。また二段階右折も不要。

普通に時速60km位ならコンスタントに付いていける。ややエンジンが煩いけど70km/h巡航も大丈夫だろう。大体の一般道では、その位出せればなんとか流れに付いていける。

ただ、地方のバイパスなどは辛い局面もある。

例えば静岡県の国道1号のバイパス等。一部は高速道路風の高架になってたりして極端に流れが早い所がある。多分80km/h以上で走らないと動くシケイン状態になるだろう。

カブだと、流れに沿って走っていても無理矢理割り込む人が結構いる。動くシケイン状態だと更に激しく「攻撃」されちゃうし、必死に合せたい所ではあるんだけど…

ま、静岡の国道1号のバイパスは、無料だけど自動車専用道路になっていて、原付二種は走れない区間も3、4個所あるんだけどね。有料無料に関係なく、自動車専用道みたいに走れない道路があるというのは原付二種の弱点の一つ。

閑話休題。

80km/hは出るけど、長時間は精神衛生上よくない。エンジンも悲鳴をあげてるし、足周りも不安。短時間ならともかくねぇ…

多分スーパーカブ110の最高速はメーター読みで90km/h強ではないかと思うけど、そこまで出したことはないのでよくわからない。メーター自体100km/hまでしかないので、長い下りとか追い風とかじゃないときっと100km/hは無理じゃないかと想像する。

近くにそういう流れが極端に早い所が多い人は、もうちょっと動力性能の高い125cc MT車か250ccとかにした方が無難かもしれない。

カブを止めて

3) 違和感なく風景に溶けこめる

周りに威圧感をあたえず風景に溶けこむ格好と排気音がいい。

カブだと、細かい路地や農道なんかを走っていても違和感がない。周りの人も、それほど強い警戒感は抱かないようだ。

山とか海でも同じように違和感ない。農家のおじちゃんや漁師の人が使ってるケースも結構あるからかな。ま、軽トラの方が多いかもしれないが。

新聞配達とか出前の配達でカブやカブ的なスタイルのバイクが多いから刷り込まれてるんだろうね。俺位の世代的には。

もしかすると、若い人だと違和感がでてくるのかもしれない。

ま、違和感ないと思ってるのは当人だけで、見てる人はなんだあの変なヤツは… と思って見てる可能性はあるけどネ。

裏ヤビツにて

4) そこそこ走破力がある

1、2速を使えばかなりの傾斜や悪路もある程度はこなせる。

これがスクータータイプだと平坦地は早いかもしれないが斜度のあるジャリや土の荒れた道なんかは辛いだろう。

1速でも上れない傾斜の所とか、一度止ったら後ろにずり落ちるような所もよく入っていくけど、車体重量が軽いのでまだなんとかなる。

これが重量があると、後ろにずり落ち初めたら、まず転倒だろう。

オフ車は全体的に軽いけど、カブの方がずっと軽い。軽いのは悪路には有利だ。

倒した時や、狭い道でのユーターンなんかも軽いと気楽。狭い悪路に突入して行き止まりなどで引き返す場合も、軽いのでどうにでもできそうなのは安心感がある。

ヤビツ峠の近くの沢

5) 自動遠心クラッチ便利

小排気量なんでギア指定ができるのはプアなエンジンパワーを効率的に使うのには便利。しかしクラッチ操作が不要なのは楽でいい。左手が疲れない。やりたい事はギアの指定であって、クラッチ操作じゃないからね。

自動遠心クラッチのデメリットは、多段のギア落しができないってことかな。自動遠心クラッチのデメリットというか、ロータリー式のデメリットか。

信号等で減速して止った時、完全に停止して少し止っていれば4速からそのまま踏み込んで1速とかに変更して発進に備えられる。

ただ、車の流れに入っていると、信号までゆっく〜りずりずり前進して、いきなり青になって加速というケースがある。自分はそうしたくなくても周りの車がそう動くと、あわせざるをえない。

こういう時、ギアを落す時、毎回ギアがつながるのでガクガクしがち。クラッチ操作があると、一旦切って複数段ギアを落してからクラッチ繋げればいいだけなんだけどね。ロータリー式でクラッチ操作がないと、1段毎繋がるのでめんどくさい。

クラッチ操作がないことのデメリットもある。

何度かやって転倒も経験してるんだけど、止りたいのに右手に力がはいってしまってスロットルが回ってしまう時があるんだよね。

右のブレーキレバーを強く握ると、角度等によってはスロットルが回ってしまう。結果、止めたくてブレーキレバーを強く握るのにスロットルも一緒にまわるので飛び出そうとする。スロットルを緩めたくても、そうするとブレーキも緩みそうで怖くて手を動かせない。大体加速の方が勝るのですっ飛ぶか、倒れるかする。

実際、前の車にぶつかりそうになって倒したり、不意に倒れたりということが数回あった。

クラッチレバーがあればクラッチを切って動力を遮断できるんだけど… 緊急時にそういう操作ができるかというのはあるんだけど、クラッチレバーがあれば動力を遮断できるのになぁと思ったりした。

スロットル操作とブレーキ操作に問題があるのかもしれないけれど。

キルスイッチがあればそれでもいいかもだけど、クラッチレバーがあった方が多分咄嗟に操作するのは楽だろうと思う。

桜とカブ

総括

カブに乗ってみて原付二種の魅力には大分ヤラれた感がある。

運用コストが低く、そこそこの性能がある。

カブの燃費は驚くべきものだけど、125ccクラスのMTバイクにも結構興味がでてきた。

カブでも普通に充分な動力性能だとは思うんだけど、郊外の速度の早い国道でも気分的に楽になるには、もうちょい動力性能があったらなぁとかいう欲が出てきたりしてね。

CBR125Rあたりだと110〜120km/h位出るらしい。高速道路や自動車専用道路(バイパス等)に乗る必要性が低ければ、原付二種で充分なんだよなぁ、大体は。

ただ、自分の現状と好み的には、やっぱり高速道路が使いたい。

人間が多い所が苦手で都市部を走っていても何一つ楽しく感じられない。山や海岸沿いを走っていてこそ、楽しみがある。

そう考えると、楽しいフィールドまで出る必要がある。海岸沿いは地元の三浦半島でよければ堪能できる。久里浜からフェリーを使えば房総半島の山と海は堪能できる。

ただ、そっから先別の場所に足を延そうとすると、どうしても首都圏の醜悪な都市部をかなりの時間走る必要がでてくる。おまけに混む。

高速に乗ることで、醜悪な都市部を最短時間で抜けたいとか思っちゃうんだよね。

後、自分の現状的には今は精々頑張っても家をあけられるのは15時間程度。それ以上家を空けるには、親をショートステイとかさせないと難しい。

限られた時間の中で、より遠くへ、より多くのフィールドへ。と思うと、高速に乗りたくなっちゃうんだよねぇ。

ということでカブに強い不満がある訳じゃないけど、高速に乗れるバイクも欲しい… という欲求が抑えがたい今日この頃なのだった。

某海岸1

flickrに上げたツーリング写真等

もっとずっと出掛けてるはずなのにあんまり撮れてない…

おまけに、カブ自体を撮ったものが少なすぎる……… orz