トリッカーをレンタル

先日、ヤマハのトリッカーをレンタルして少しツーリングに持ち出してみた。

下道のツーリングなら基本的にはカブで足りてるとはいえ、遠くのフィールドに足を延すなら高速が乗りたくなる。その時に実際の所、どうなんだ、と。Skywaveでシールド付きの高速は把握できてるんで、シールドがないオフ車とかネイキッドとかだとどんなのか知りたかった。

マニュアルミッションのバイクは20ウン年前に教習所で乗って以来、ほぼ初めて。何回か免許とった直後に乗った位なのでほぼ初めてといってもいい位。

免許とってずっと乗ってなくて、しばらく前にいきなりSkywave 400を買って8万キロ位だったか乗った。その後数年乗らず、スーパーカブ110をかって2万7千キロをちょっと越えた位。

茶畑を背にトリッカー

まあ前述の通り、バイクの経験がほとんどないんで、印象っていっても全然参考にならないんだけどね。

最初は、シールドのない250ccで好みの形。そしてレンタルバイク屋に在庫がある機種っていうんでホンダのCB223Sを借りようと思ったんだよね。

でもなんか倉庫に入っててすぐ用意できないとのこと。じゃあ次にオフ車ぽいので在庫あるやつっていうことでトリッカーになった。何しろ借りる数時間前に電話したんで、倉庫から出す時間的余裕がない。あいかわらずいきあたりばったり。

形とかからいうとCB223SとかST250eあたりが好みではあるんだけどね。

夜に借りて、翌々日の夜に返却した。

借りた夜は家まで乗っていった。まだ交通量が多く、慣れない発進もあり、とても気をつかう。どっと疲れた。

その後、食事をして家の近辺を走る。だいぶ交通量も減って、回せるようになり、これで大分慣れて翌日以降ツーリングに行けると確信した。家に着くまでの間は、もうツーリング無理なんじゃないかと思ったョ。

翌日は10時位から22時位までだったか、東名・新東名を使って新清水から井川、梅ヶ島方面へ。

翌々日はやっぱり午前遅めから、アクアラインを経由して房総に渡り、帰りは東京湾フェリーで久里浜に戻る。その足でレンタルバイク屋にもっていって返却。

房総では一部林道も取り混ぜて走ってみた。

ちゃんと計測してなかったけどトータルで700km台位。燃費は多分30km/L前半といった所でした。

牛をバックにトリッカー

トリッカーのインプレッション

足付

足付は短足にはちょっと辛い。スペック的にはシート高810mmらしい。

両足をつけると爪先立ち。検索してみると、足付べったりとか何度も読んだんで、俺は一体どれだけ短足なんだとがっかり……

オフ車だとこれでも低い方なんだよねぇ。カブに慣れてしまうと超怖い。走ってる間は、まったく気にならないんだけどねぇ。

ただ、両足ともそれなりには着くし、軽いのでなんとかできそうな感じは濃厚。

高速

高速では、予想通りというか、やっぱり風は強敵だった。

80km/h位の巡航なら大分楽なんだけど、それでも3〜4時間は辛いだろう。相当遠くにいかないと、片道の高速がそれだけになることは日帰りではそうそうないとは思うけど。

行きの高速は、初めてのシールド無しでの高速&MTってことで、結構休み休みしながら移動した。

帰路では新東名で御殿場まで100km/h巡航もしてみた。その位ならやれないことはないが、結構気合が必要。

マシンの力的には、個人的には110km/h位が上限で、本当にひっぱれば120km/h位はだせるかもみたいに感じた。

風的にもエンジン的にも普通は80km/h、急いで100km/h位での巡航が吉な感じ。

追い越し等はかなり後ろを確認してとりかからないと迷惑になりそうな雰囲気は大。

下道

スペック的にみても、実力的にみても、250ccクラスでも動力性能は並以下じゃないかと想像する。

ただ普段がスーパーカブ110なんで、予想以上に元気に感じた。

60km位とかだと、回せばちゃんと伸びる。ジジイまったりライダーには充分すぎる位だった。高回転まで回すのは疲れるんで、低中回転が使いやすい方がありがたい。

粘りもあって、エンストするかなぁと思っても結構粘る。こういうのは有り難いし、好きだ。

軽いのとちっちゃいので、更に元気感がある。

カブも軽いけど、小さくてエンジンにパワーがあるのでひらひらした感じでとても爽快。

他の250を知らないので、みんなこんな感じかもしれない。しかし、とんでもなく楽しかった。高速ではそこまで感じなかったけど、下道はものすごく楽しい。

荒れた舗装の道や砂利、土も少し走った。

レンタルだし、技術もないし、飛しはしない。でも、カブに比べてだから、やっぱり安定感はある。

荒れた道では速度はあんまり変らないし、エンストを考慮する必要がないカブに比べれば、上り坂なんかで止るのはまだ躊躇してしまうけど。

このツーリングで使った範囲では、止ったらずり落るようなことはなかった。二日目の房総はカブだと下っちゃいそうな所もちょっとだけ走ったけれど。

川をバックにトリッカー

総括

高速は、マシンの能力以前に、やっぱりシールドがないマシンはそれなりに大変だなぁと思った。

ま、これは大抵の人が言ってること、そのままだね。同時に80〜100km/h位ならある程度の時間巡航も可能だとも思う。ただ、やっぱり休み休みしながらかなぁ。

Skywaveの時は、車ほどでないにしても、結構休まないでも高速で移動できたんで、やっぱりエンジン性能的にもウィンドシールド的にも、かなり違いはあるってことだね。

下道は、この程度?のマシンでも、俺には充分すぎる。

ただエンジン性能はクラスの中でそんなに高くないとはいえ、軽くて振り回す系のデザインのトリッカー。エンジンが同じセローでもあの軽快感があるのかどうか、その辺は分らない。

トリッカー自体、あんまり興味はなかったんだけど、実際に乗ってしまうと、高速は大変だが、トリッカー欲しいとかいう病気にかかって困ってしまった。

下道がひらひら軽快で俺みたいな素人でも自由に振り回せる「感じ」がする。優等生じゃないけど、一芸に秀でる感じ?

で、不人気車(すいません…)。こういうのはものすごく魅力的だ。

トリッカーを返却してカブにのったら、結構違いに驚く。

確かに下道だったらカブでも問題ないっちゃー問題ない。でも、ブレーキの効き、加速感、安定感。当然といえば当然だけど、想像以上に差があるね。特にトリッカーは軽快な印象が強かったから余計強く感じるのかもしれない。

カブで家に着く位までは、逆に怖かった位だ。まあまたすぐ慣れたけど。カブの場合は、エンストがまずないっていうのが一番の安心感だろうねぇ。

俺のカブはフロントにロングシールドが付いてて、リアにはビジネスボックスが付いてる。そういう意味では、スクーターとの差はあんまりないカブなんだよなぁ。

奈良田の終点と愛車

まあ、高速に乗りたいからカブ以上の排気量のバイクということなんで、高速をどの程度重視するかなんだよなぁ。難しい。

荒れた道や林道を諦めるんならCB223SやST250e。

荒れた道でも安心路線ならセローやCRF250Lやトリッカー。

高速を重視するなら、GSR250S/GSR250FやCBR250Rあたり。

今風のバイクはあんまり好きになれないんだよなぁ。似合わないと思うし。

高速でのフィールドまでの移動が楽でも、いったフィールドで楽じゃないというのもなぁ。

ま、ゲロゲロアタックだとかそういうことはしないので、本当にオフロード車まで必要かっていうと、それも疑問ではあるんだけど。基本ソロでしか出掛けないから、現世に復帰できなくなる可能性があるしなぁ。ボッチの素人は。

素掘りトンネルを前に逡巡

写真